金継宗家の金継ぎ その33

  • 2014.09.19 Friday
  • 10:17
 
金継宗家の金継ぎ その33
【金継ぎ】 古伊万里色絵皿
 
 
塚本尚司「実は、陶磁器にも魂(タマシヒ)があるのです。器は使われて初めて生きることが出来るのです。もしも、器を使って破損しても、の伝統技法を生かした「金継ぎ」陶器修理して再生すれば、更に器をより慈しんで美しく使うことが出来るのです。
 
西洋の修復技術とは違い、日本の修復技術【金継ぎ】は、壊れた陶磁器をで修復し、あえて目立つように傷口を金蒔絵(きんまきえ)で美しく装飾するという日本独特の美意識であり、日本独特のもったいない文化なのです。
 
また別の視点から見ると、壊れた器の傷を美しく直すという行為は、同時に、人間の心の傷を心理的に治すことにつながっていて、【金継ぎ】は人間の魂(タマシヒ)を癒す(イヤス)、アート・セラピーに通じているようです。
 
金継ぎ」は、を使った日本独特の修復技術ですが、そのについてお話します。                                日本では漆の樹縄文時代のころから、人里に近い里山に植栽されていたことが、最近、三内丸山遺跡の森の痕跡から明らかになりました。また、四千年以上も前の縄文時代の地層からこの漆の樹から採取した漆を塗った土器、朱色の漆塗りの櫛などが、ほぼ原形を保って出土しています。想像を超えた長い時の経 過後も、が色艶を完全に残す生命力には感動し、心が癒されます。漆の美と生命力は偉大です。

 

金胎漆芸(きんたいしつげい)  漆の木

 
漆の樹日光のエネルギーを使い、光合成により、酸素を放出するだけではなく、天然樹脂の樹液を作ります。葉が茂って光合成の活動が盛んになる 夏の季節に、漆の樹の幹の内皮に人為的つけられた傷から樹液を掻き取り、精製して作ったものが、環境にやさしい、天然樹脂塗料の漆です。

 
金継ぎ  漆掻き

 
 
金継ぎ  漆掻き(27才頃の塚本)

 
 
が乾くのは、温度25℃、湿度70%程の空気の雰囲気の中で、の主成分ウルシオールが酵素ラッカーゼの働きによって、酸素を取り入れて反応し、 重合して固まる為です。乾いて固まったの塗膜は独特の柔らかい質感(クオリア)を持ち、美しい色艶を持っています。の皮膜は非常に強く、酸やアルカリ などの化学薬品にも侵されず、長期の使用に適しています。は使えば使うほど、輝きが増し、5年何10年と年月が経過するほど、はより透明になり、色漆が鮮やかさを増します。
 
一方、ラッカーなどの合成樹脂塗料は溶剤のシンナーが揮発して乾くもので、短期間の消費を目的とした製品に使われます。今日人類はエネルギー,又、 合成樹脂塗料や溶剤のシンナーを含めた多くの製品を化石燃料の石油に依存しており、これらは深刻な地球環境破壊、地球温暖化などをひき起こす元凶となって います。
 
japanは英和辞典で日本、漆、漆器と訳されています。
中国を表すchinaは磁器と訳されます。中国産の磁器がヨーロッパへ渡り、王侯貴族を魅了して、時の王侯が磁器づくりを錬金術師に命じて、発明したのが、ボーンチャイナです。
同じように、江戸時代に日本の黒呂色漆(くろろいろうるし)を使った黒呂色鏡面仕上げ塗りの家具、調度品が18世紀頃ヨーロッパへ渡り、その美しい黒い鏡面塗りは、王侯貴族を魅 了し、そして、時の王侯が錬金術師に命じて、鏡面仕上げ黒呂色塗りを真似て開発させたのが、グランドピアノに施した、黒ラッカー塗り鏡面仕上げのピアノ塗装なのです。
 
江戸時代の日本全土のの年間生産量は約2,000トン有りましたが、明治維新で藩が解体され、各藩のの増産奨励政策が無くなり、殿様の漆の調度品の需要が無くなり、廃刀令で、武士の漆塗りの武具の需要がなくなり、等で明治時代に入ってから日本産の漆の生産量は急速に減少し続けます。以後、価格の 安い中国産のの輸入が始まり、1960年には日本産漆の年間生産量は約20トンです。

 
現在は、日本はの年間消費量の99%(約200トン)を中国から輸入していて、なんと、日本産の生産量はの年間消費量の1%(約2トン以下)です。
 
現在の日本産の主な産地は岩手県の浄法寺地域と茨城県の大子地域です。日本産のは高品質で主に高級漆器に使われますが、生産量が少なく、価格は大変高価で、中国産のの値段の10数倍の価格です。
 
最近では、漆器は製造工程が非効率で生産コストが高い等の欠点が有り、グローバルスタンダードな現代の生産者及び、消費者思考にそぐわないという理由で、はますます使用されなくなりました。そして本物の漆器の代わりに、見た目がに似ている、石油が原料の、ウレタン合成樹脂塗料塗りの漆器が大勢を 占める状況です。そして、本物の漆器を知らない消費者、特に本物の漆器を知らない子供達が大勢いる日本になってしまいました。
 
日本では現在、価格の高い日本産のの需要の減少、漆掻き職人の高齢化と後継者不足などが原因で、漆の木里山に植林して育て、を採取する伝統的職業が成り立たなくなってきています。日本産のは存亡の危機的状況におかれているのです。
 
今、私達は地球環境破壊、地球温暖化問題などで、早急に循環型の社会を再生させることが求められている状況です。つまり,里山漆の木を植林し、育て、漆を採取し、天然のを使って,本物の製品を作り,長期間使用する。江戸時代に栄えた漆の文化は正に,省エネルギー型の地球環境と人間に優しい、循環型の理想的社会でした。このような日本の漆の文化を再生することは、求められている省エネルギー型の循環型の社会を作るのに役立ちます。
 
辰沙(シンシャ)の生命力の波動と育成の光のテラヘルツ波を放出している「辰沙の朱漆」の漆アート作品です。◆塚本尚司の漆アート・コレクション その3
 
 
金継宗家の金継ぎ その33
漆ジュエリー 辰沙の朱漆のリング
塚本尚司 作 金胎漆芸(きんたいしつげい)
 
 
私は、を使った日本独特の修復技術の「金継ぎ」と私の漆アート作品を通して日本の漆文化の美しさ、素晴らしさを広く世界の次世代に伝えることが使命だと想っています。」
 
塚本尚司の漆アートの世界  http://urushiart.com/
 
 

 

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